聞こえについて

補聴器の種類って何があるの?ポケット型や骨伝導型の特徴について

補聴器の種類って何があるの?ポケット型や骨伝導型の特徴について

 補聴器は難聴の方の聞こえを日々手助けしてくれる大切なツールです。補聴器には最先端の機能を備えた高価なものから、必要最低限の機能を備え比較的安く買えるものまで、さまざまな種類があります。
この記事では、ポケット型や骨伝導型など、様々な進化を遂げている補聴器をご紹介します。


補聴器はどんな人が使う?どんな時に有効?

 補聴器は、耳鼻咽喉科医によって難聴と診断された人が使用するものです。人との会話、電話やインターホンの音、外出先での車やバイクの音など、生活していくうえで聞こえを助け、耳に届けてくれます。また補聴器には、騒音や衝撃音などの大きな音をそれ以上大きく聞こえないようにする機能も備わっており、難聴の方が突然大きな音を聞くことによって症状を悪化させてしまう事を防いでくれます。

 補聴器と聞いて、昔ながらのラジオ型のものをイメージする人もいると思いますが、最近ではそのデザインや機能も日々進化を遂げており、使う人のニーズにあわせて選べるよう種類が充実しています。


デザイン性や見た目にこだわる人におすすめの補聴器

 難聴は若い人でも発症する可能性があるため、抵抗なく使用できるよう、特にデザインや見た目にこだわったタイプも発売されています。「補聴器をしていると周囲から分かるのがちょっと恥ずかしい」という人には、耳あなタイプか耳かけタイプが特におすすめです。


<耳あなタイプ>

 耳のあなにイヤホンのように入れて使えるタイプで、最近のものは小型化がすすみ、周りから見えにくいデザインが豊富に揃っています。使う人の耳のかたちや聞こえ方に合わせ、専門家と相談しながらオーダーメイドでつくることができます。耳あな型では、補聴器のマイクが耳の穴にあることで、より自然な音が聞こえます。

 また、耳かけタイプと比較した時、音の聞こえる方向が把握しやすいというメリットも。ただ、超小型な本体にマイク、アンプ、レシーバーなど高性能の機能が凝縮されているため、価格もその分高くなります。


<耳かけタイプ>

 本体とヘッド部分がアームでつながれており、メガネのツリのようにアーム部分を耳にかけて使うタイプです。最近では本体部分がより小型になり、周囲からも目立ちにくいものも発売されています。耳あなタイプよりは目立つものの、見えてもおしゃれなデザインや色合いが多く発売されています。

 オーダーメイドではないため、耳あなタイプよりも納期が早いこと、また、マイクとスピーカーの距離が離れているため、ハウリングも起こりにくいというメリットがあります。一方、メガネをかけている人にとって装着が難しい点や、汗に弱い、また、耳の上で音をキャッチするため、音が聞こえる方向が把握しにくいなどのデメリットも挙げられます。


操作のしやすさ重視なら「ポケット」型を

 ポケットに音楽プレーヤーのような箱形の本体を入れ、つないだイヤホンを耳につけて使用するものです。ほかの種類の補聴器と比較すると安価で手に入り、相場は5万円前後と言われています。また、会議の際やテレビを見る時にだけ使うなど、補聴器が必要なシーンが限られているのであれば、ポケット型は大変便利です。ボリュームの調整も手元でサッと行なえるため、高齢の方にも操作が分かりやすいと評判です。補聴器を簡単に使いたい人、細かい操作が好きでない人には、ポケット型がおすすめです。

 一方デメリットとしては、本体から音を拾うため、衣擦れの音を拾ってしまったり、音が聞こえてくる方向がつかみにくいといった点です。また、持ち運びには常にポケットがついた服を着る必要があったり、ない場合は首から下げて持ち歩く必要がでてきます。スポーツをしたり、外出したりする頻度が高い人には、少々不便な点も見られます。 


メガネタイプもある骨伝導補聴器

<骨伝導補聴器とは?>

 人が聞こえる音には、耳から空気を通じて聞こえる音と、骨を通じて聞こえる骨導音という2種類があります。この骨導音を利用した補聴器を骨伝導補聴器といいます。特に、外耳や中耳にダメージを受け伝音性難聴が発症した場合、耳が塞がれたような状態で音が聞こえるようになり、他のタイプの補聴器では効果が見られないことがあります。

 骨伝導補聴器なら、内耳の機能がまだ正常な場合、骨に振動を与えて音を伝えることができるため、伝音性難聴の方に適しています。骨伝導補聴器は一般的にヘッドホンのような形をしていますが、耳を直接覆うことなく、耳の後ろにある骨の突起部にあてて音を伝えます。


<メガネタイプの骨伝導補聴器の仕組み>

 骨伝導補聴器も年々進化を遂げ、ヘッドバンドタイプのみならず、メガネタイプも発売されています。骨伝導補聴器は、マイクが拾った音を信号処理し、その人の聞こえに合わせた調整をします。電流によって骨導端子が震えることで骨に音が伝わる仕組みです。

 ヘッドバンドタイプでは、骨導端子が耳の後ろ部分に付いていますが、メガネタイプのものはテンプル部分に装着されています。もともと視力が悪くメガネを必要とする人にとっては、ヘッドバンドタイプの骨伝導補聴器を同時に装着することは難しいものです。しかし、骨伝導補聴器専用のメガネレンズと組み合わせることで、補聴器とメガネ両用の「メガネ補聴器」となるのです。

 ちなみに、レンズを調整する場合は補聴器専門店ではなくメガネ店に依頼することになります。一方、メガネタイプのものは、高度または感音性難聴の方には適しておらず、軽度の伝音性難聴や混合性難聴の方に適しています。


<他の補聴器と骨伝導補聴器の違いとは?>

 骨伝導補聴器が骨伝導の仕組みを利用して音を届けるのに対し、他の補聴器は空気を振動させて伝わる音を認識し、音を電子化することで調整し、聴覚神経へと伝えています。他の補聴器が耳を直接ふさぐ必要があるのに対して、骨伝導補聴器は耳を直接ふさぐことなく、耳の後ろにある骨にあてて使うことができます。


<骨伝導補聴器のメリット・デメリット>

 メリットとしては、耳をふさがずに済むため閉塞感がなく、耳垂れがある人には特に快適なつけ心地になります。また、メガネタイプであれば一見補聴器に見えないため、周囲に補聴器をつけていることが分かりにくいなど、見た目が気になる人にも良いでしょう。

 デメリットとしては、骨導端子を耳の後ろの骨に直接あてるため、その部位に圧迫感などを感じることがあります。また、一般的な補聴器に比べ、耳の後ろは汗をかく頻度が高くなるため、故障しやすくなるリスクもあります。


まとめ

 ポケット型補聴器や骨伝導補聴器をはじめ、補聴器の種類についてご紹介しました。補聴器を購入する際はそれぞれのメリット・デメリットを考慮したうえで、自分の症状や好みに合った補聴器を選びましょう。